ゼブコ33マイクロのベアリング交換とオーバーホール

諸事情あって、5年近くブログの更新を中止していたが、その間ほとんど釣りにも行かなかった。何かと忙しいのもあったが、それに加えてコロナ禍があり、落ち着いて釣りをする時間がなかったのだ。

「ヒマになったら再開しよう」

と思っていたが、全くヒマにならない。5年過ぎてやっとわかったのは、これから先もまとまった時間が自由になることはない…ということだった。ただ、丸一日、半日は無理でも、数時間の「スキマ時間」はある。出先で突然、予定が変更になり、次の要件まで数時間待たねばならない。何もやることがなく付近を散策すると、川や海があり、水面には魚影が見える。

「いま釣具があったらなぁ…」

と思ったのは一度や二度ではない。

「いつでも持ち歩ける小さな釣具があれば…」

釣り好きなら誰もが考えることだが、改めて「ひらめいた」のであった。

今まで色んなスピンキャストリールを使ってきたが、その中で最も合理的で使い心地が良く、使う意味があると思ったのは「ゼブコ33マイクロ」である。「スキマ時間」で出来る釣りの実現のため、まずはコイツをメンテナンスすることにした。

ゼブコ33系のメンテナンスはカンタンで、まずはこのバックカバーをこじ開ける。

この「ベアリング・リテーナー・クリップ」がクセモノで、外すのはカンタン(引っ張るだけ)だが、挿すのが難しい。

下にあるギアの向きによって上手く挿せないので、ギアを回転させつつクリップを押す必要がある。

まずはボールベアリングの装着。写真はすでに交換済みだが(赤点線の2箇所)、ここには本来プラスチックのブッシュが入っていた。ベアリング交換は非常にカンタンで、バックカバーを外して、ハンドルを外し、ベアリング・リテーナー・クリップを外し、ブッシュを横に引き出して、ベアリングに差し替えるだけだ。

使用するベアリングは「DDL-1060ZZ」というもの。

右側の方だけ、となりのギアとの間に薄いワッシャーが入ってるので、それはなくさないように。

ブッシュをベアリングに交換するとハンドルが気持ちよく動く。ただ、飛距離には何の関係もないので、本当に「ハンドルの操作感向上」だけのメリットである。ブッシュのまま使って、巻心地が最悪だとか、回転の悪さで腕が疲れるということも特にない。だから特に交換する意味はないのだが、こういう作業をやっていると、自分の使うリールの内部構造に詳しくなる。どういう仕組で動くのか理解できるので、それを思うと損ではない。部品点数も少ないし、ネット上には分解/組み立ての情報が多いので、初めての人でもバラして組めなくなることはない(と思う)。こういうことがスイスイできてしまうのが、スピンキャストリールの利点でもある。

▲それにしても、グリスが多い。実は、新品で買って何度か使ったものの、ずっと箱出しの状態だったので、この際ついでに、オーバーホールすることにした。

ヨソのブログやYOUTUBEで分解の解説はたくさんあるので、こちらでは詳細を説明しないが、ようするにドライブギア(ハンドルの力をセンターシャフトに伝える)を外し、センターシャフト(真ん中に刺さっている)を抜く。それができれば、後は説明の必要もなく、カンタンにできてしまう。

センターシャフトの奥に、このベアリングが入っている。これはゼブコ33マイクロの最も奥まったところに入っているためか、オープンタイプだ。これが古いグリスでゴテゴテだったので、洗浄してやる。

パーツクリーナーがなかったので、ガラス瓶に入れて5-56をかけて、フタをしてシェイクすると、古いグリスが溶けた。ゼブコ33マイクロの巻心地に大きな影響があるのは、このベアリングである。

私は少し重めのシットリとした巻心地が好きなので、このグリスをベアリングにたくさん塗っておいた。こちらはシマノの工場で使われているものらしく、以前よく通っていた釣具屋で購入した。乳白色でネットリしつつも、実際に塗布すれば動きは滑らかで抵抗感は少ない。

これで、「ハンドルの回し心地は軽く、ラインの巻心地はシットリ」に調整できた。

ゼブコ33マイクロは、Amazon.comで買う方が安いのだが、とりあえず日本のアマゾンのリンクを貼っておく。軽さ(162g)と安さ、取り回しが楽で、メンテナンスもカンタンで、たまに形状が変わるけど、永遠の定番である。釣り好きなら1つ持っていて損はない。

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