尻無川で47cmのチヌをゲット!

ストリートフィッシングのための「随時携行できる最小のタックル」の実験。

やっぱり最適なリールは「ゼブコ33マイクロトリガースピン」ではないかと考え、まずはこのリールでどれだけの「大物釣り」に対応できるかチャレンジしてみた。

ラインはCN500の2号を巻いてみた。

「カーボナイロンライン」というナイロンとフロロの「良いとこ取り」みたいなライン。

極小のロッドは諦めて、ごく普通の振り出しスピニングロッドを採用した。

ダイワのリバティクラブ5105TLFSは、かなり昔からあるバスロッドで、特に何の可愛げもない、所有欲もわかない、殺風景な黒いロッドだが、「頼りになる名竿」であるのは間違いない。質実剛健。強靭なバットパワーを秘めている。ネットのレビューを見ていると、「折れる」と書いているのがたまにあるけど、たぶん扱いに問題があるのだろう。実際は頑丈でなかなか折れない。使い勝手の良い万能ロッドである。

大潮の満潮1時間前に現地入り。まずはワームで場を荒らさず川岸のキワ狙いでテクトロをしながら様子を見る。反応は皆無だ。

水面を見るに、すでに潮の動きが乏しい。それでも少しづつ水位はあがっている。たぶん、塩分の濃い海水が川底から満ちてくる「塩水くさび」の状態か。川の流芯が最も流れがあり、そこの下には塩水くさびが入っているから、上と下で流れが逆で、たぶん上流から落ちてくるベイト、海から上がってくるベイトとプランクトンが入り混じってる。そこに私が狙うべき「獲物」が集中しているはず。

遠投で底を取るべく、6.5gのテールスピンにチェンジ。ウォーターランドのスピンソニックだ。

コイツをバックハンドキャストでロッドをしならせ、ムチを打つように弾き飛ばす。小さなスピンキャストリール+5.1フィートのロッドでも、30mは普通に飛ばせる。

流芯に沈めて、着底と同時に巻き上げ。テールスピンは動きが地味なので、5回巻くごとにジャークを入れて動きにアクセントをつける。それを3回ぐらい繰り返した時に、「ズシン!」とロッド全体に不気味な重みがのしかかってきた。

大きめの水草かゴミでもひっかけたのか?と思った瞬間、「それ」は下流に向かって動き出した。ゼブコ33マイクロトリガースピンのドラグパワーは脆弱なので、キツく締めてもドンドンラインを引っ張り出される。

ロングキャストから間もないヒットなのでラインに余裕がなく、油断はできない。私も下流に向かって魚を追いかけるように走りつつ、ハンドルを急速回転させて距離を詰め続ける。

それから魚は止まった。まるで超大物でも掛けたかのようにロッドが弓なりに曲がる。ポンピングを繰り返し、ちょっとづつ距離を詰める。リバティクラブは腰が強いロッドなので、こういうやり取りでも余裕を持ってこなせる。

ゼブコ33マイクロトリガースピンは、ギア比が4.3:1で、ハンドル1回転で40数センチしか巻き上げられない。寄せるのに時間がかかるけど、機構がシンプルなのも手伝ってか、ビクともしない。ギア比が低いかわりにトルクも強いのか。時間をかければ、確実に寄せられる。

そしてランディング。実際はヒットから3分ぐらいでキャッチしたが、30分ぐらいに感じた。とてつもなく長い時間が過ぎたように思えた。測ってみると47cm。丸々太ってズッシリ重い。たぶん、私が今まで掛けた中で最大のクロダイである。

面構えがいい。2号のナイロンラインでも落ち着いて使えば、十分に戦える。

すごいパワーを感じたけど、これだけ立派なヒレなのだから当然である。

このクラスのチヌをゲットできるのだから、ゼブコ33マイクロトリガースピンのポテンシャルは見た目以上に高い。ラインはもう少し細くても良かったかな。シッカリしたものなら、ナイロン1.2~1.5号でも十分なはず。

後は、ロッドの携行性をどこまで高められるか、だ。しばらく「実験」は続きます。

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